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9年後

このNYの大雪でひとつ気がついた事があって、
どうやら昔つきあっていたあの人はやっとアメリカに戻れたらしいという事。

ちょうど9年前あのアメリカでのテロがあった時に、日本に滞在中だった彼は
ビザが切れるぎりぎりにアメリカへ戻ろうとしていて、
運が悪くもあのテロの厳しい検査にひっかかり日本で一日不法滞在してしまったため、
母国へ強制送還されてしまった。
1日遅れたのも、ビザが切れるぎりぎりのチケットをとったのも
彼のミスだったけど、母国がアメリカでなくても彼の家族も、兄弟も、友達も
生活もすべてブルックリンにおいてきたままだったのだ。
テロさえなければあそこまで厳しく対処されなかったんじゃないか?
そう彼はアメリカでの永住権をもっていたジャマイカ人で幼い頃に親と一緒にアメリカに移住して来たのだった。
母国のジャマイカで来る日も来る日もアメリカに入れる日を待っていた彼。
私とはすっかりいい兄弟になっていたが、(私にはいつもはやくアメリカの大学に入って建築しろとせかし続けたが)いつもchatでつながっていても、アメリカにもどる話はあいかわらず前に進んでいなかったし、クリスマスでも写真の向こうは青い海と南国の写真だった。家族は彼のところに遊びに来ていたようだけど、寂しかったにちがいない。
仕事もできず、ある地域からもでられなくなってしまった彼はなんと9年も再びアメリカに入るのを待っていた事になる。
つい日本に数年働きにきてまさか9年も母国に帰るのを足止めされるとは、本人も思ってはいなかっただろう。

わたしはその9年の間にフランス、日本、ドイツと行ったり来たりしてたけど、
それを羨ましそうにしてたっけ。

そしたら昔かいた記事を思い出した。

そういえばつきあっている頃からなんでも名前をつけるのが好きで、
自転車にも電子辞書にも名前をつけて会話をしていた。

ついに彼はwillsonと別れることができたのであろうか。
最近は連絡してなかったけど、
メールしてみよう。
by inei-reisan | 2010-12-28 23:42 | つながり | Comments(0)

自分が住む国を選ぶ権利はあるが、国が私たちを選ぶ権利はない

by inei-reisan
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