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paris

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先週末パリへ里帰り。リヨンも私の里だけど、パリは今でも私の街。
10年前より、もっと治安が悪くなって。
もっと地下鉄は臭くなって、ビザも降りにくくなっ
てるけども、
それでも私はフランスという国に恋をしたのだから、
その事実は変えられない。


今回はパリ時代の友達が妊娠して、そのお見舞いも兼ねて
チケットをとった。
よく考えたら、こうやって1年に一回はどこかでフランスに
飛んでいる。

今回泊まった彼女のお家はパリの墓地の真ん前のロケーションだったから、
私たちは天気がいい日に、散歩に繰り出した。
彼女の大きなお腹を気にして、ゆっくりと一歩ずつ、
石畳を歩いて行き、有名な画家さんだとか、ミュージシャンとか
見て回る。

夕日に映えた墓石はどれも古くて、大きくて、
ドイツの緑の中にある墓石とは大違い。
それにここみたいに墓地の中でマラソンしている人も見当たらない。

それでも、広大な墓地の敷地はパリジャンの散歩コースになっているらしく、
ベンチでゆっくり休んでいる人がたくさんいた。
もちろん観光客もたくさん。

そして、ふとリヨンのフルビエールの丘の上のお墓を
私は思い出す。

2007-06-02 14:16:59
丘の上の散歩 -Cimetiere de Loyasse-
テーマ:a Lyon

リヨンの街を一望できる丘にリヨン市民の墓地がひろがっていた。

歩いている人はひとっこ一人いなくて、天気もなんだか泣き出しそうでコクトーの詩がぴったりくる場所。丘から見下ろす死人達。「ベルリンの天使」のような守護神がいるかのような。

こういう場所では天使もなんだか力強いし、イエスも道案内人だし、墓石に飾っている写真はなんとなくまぬけだし。。

でもなんとなくフランスらしい風景。

パリのように有名な作家の墓でもないかと探してみたけど、いまいち区別がつかない。。しかも古い物はツタに覆われているし、時には雷にあったのか粉々に砕けているのもあった。
刻まれている文字だけでその人の人生を知る。
この時代で長生きしたんだなあとか、金持ちの家の墓だから墓参りはいつも全員集合参列なのかしら?とかなんとか。。(笑)
にほんのお墓と違ってなんとなくセメタリーはなぜか怖い感じがしないんだな。。


この入
り口の門がしまってしまったら、私は今晩どの墓石と一緒に眠ろうか?

心臓の由々しさ



泉の水は流れる、犬の口のように由々しく。

ばらには僕も驚かされる、何しろにっこりともしないので。

樹々は立ったまま眠る。
冗談なぞ言わない。

例えば彼は自分の影に命令する。

『横になれ、休息しろ、今夜また出発だ』

晩に、影はまた枝に登る、そして彼らは出発する。


恋する者は壁に書く。


自分の心臓を見たら、僕はもうあなたに微笑みかける事は出来まい。

彼はこの無月の番に働き過ぎる。

あなたの上に寝て、僕は凶報をもたらす彼の駆け足を待ち伏せる。



「詩集」-Gravite du coeur- (par Jean Cocteau) 訳:堀口大學
by inei-reisan | 2015-08-19 06:10 | travel? | Comments(0)

自分が住む国を選ぶ権利はあるが、国が私たちを選ぶ権利はない

by inei-reisan
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