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手術の夜


10年以上も前のことだけど、全身麻酔をして手術をしておなかの子供をおろしたことがあった。
そのときのことは今でも鮮明に覚えていて、
麻酔をしているにもかかわらず、私は夢をたくさんみた。
それはたくさんの怖い夢で、
結局は麻酔がよくかかってなくて
意識が残っていたのだろう、
今ではそう考えるのだけど、
意識が混乱するのはこういうことなんだと、おそろしくなった。

それから入院することはしばらくないのだけど、
入院室にいくことはよくある。
母がしょっちゅう入院しているからで、病院が私の人生には
いつでもどこでもまとわりついている。

さらにいえば子供ころ遊び回ったのも、実は病院の控え室だった。
おさな心に、よく白衣を着ていた父と忙しく動き回る
看護婦さんを眺めながら
よく控え室の漫画を読んでいた。
そのころ看護婦は人不足で、皆重労働を余儀なくされていた。

そうかんがえるといろんな角度で私は病院を行き来していることになる。
ドイツの病院は、またそれと違うけど、
共通して覚えているのは
殺風景な廊下の風景と、殺菌されてさまざまな医療器具で
なんでこんなにも人間に遠いものの雰囲気をかもし出させる必要があるんかな
っといつも不思議に思っていた。

たぶん見慣れればそんなにも冷たい感じがしないのかなっと医者の妹に聞いても
そんなにも気にしてなさそうな、そっけない回答。
私が気にしすぎなのだろうか。

せめて怖い思いをして手術をする人の身にもなってほしいものである。
by inei-reisan | 2013-10-04 04:59 | ミュンヘン日常 | Comments(0)

自分が住む国を選ぶ権利はあるが、国が私たちを選ぶ権利はない

by inei-reisan
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