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調和音

先日、甥っ子と姪っ子が人生初めてのピアノの前に座って
なんと人前で、ぽんぽん音を出している映像が送られてきた。

あれ、そんなにも大きくなってしまったのだっけ?

どの鍵盤を叩けば思い通りの音が出るか、なんにもわかってない彼らは
隣に座っている先生に指差しされながら、白と黒の鍵盤を叩いて
音を出してゆく。
その音に見事に合わせながら伴奏を繰り広げてゆく先生。
あたかも彼らはデュオで弾きこなしているかのように、
一曲を弾き上げていた。

弾き終わってから暖かいでも愛情を込めた拍手まで録音されていて、
席を立ってお辞儀をするまで誇らしげだった。

それを見てたら、ちょっとした記憶が蘇る。
大人になってからだいぶんたって、ピアノなんか習ったこと全て忘れてしまった私は、
遊びに行った男のところでピアノを弾いて遊んでいたんだけど、
その音楽ともならない音を少しずつ調和するかのように彼は鼻歌を歌い始めた。

音楽家の彼は、音を合わせることが日常だったのでそんなことはなんてことでもないのだけど、
私の叩いた音に合う音を拾ってきて、歌う様に感心した。

楽譜がなくても、頭の中でなっている音を出してみただけでも、
ただ当たってしまった鍵盤の音でも、そうやって人は調和することができるんだと思うと、
すこし暖かい気持ちになった。

もう私の記憶の中にはその音はよみがえられないけども、また思いもしないところで出会うことがあるんだろうか?
音の記憶というのは、どこに保存されているんだろう。

またたくさんの音楽に触れる日々を増やせば、
引き出しが開いてゆくのだろうか。

もうすこし、音楽を聞きに街に出ることを増やしてみようか。


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# by inei-reisan | 2022-12-08 06:59 | オランダ生活 | Comments(0)

自分が住む国を選ぶ権利はあるが、国が私たちを選ぶ権利はない

by inei-reisan
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